羽根を伸ばしにいったら肩こった | ジャミラ!  

羽根を伸ばしにいったら肩こった

朝6時。窓の外は今どうなっている・・・気になるがまだ嵐が続いていたらと思うと躊躇してしまう。とりあえず二度寝をしよう。

7時半起床。よし。意を決し外の景色を・・・あ、あわわ・・・


晴れてはる・・・!


なんなら雲の切れ間に青空のぞいてるじゃないか。今こそ太陽に感謝ーーーーぁ

もういてもたってもいられず、歯を磨いたかと思いきや荷造りをしてみたり、部屋を片付けたかと思いきやインターネットをしてみたり、今すぐにでも出発したい気持ちを必死でおさえ、ジョエルの登場を待つ。

用もないのに海沿いの公園へ出かけ、波、落ち着いてる、ヨシ!と一人指さし確認をする。
10時頃ようやくジョエルがやってきた。「ジャーミラー。」やったね。俺やったね。こりゃ今日出られるでしょう。「飛行機も飛ぶっしょ」しかし昨日のチケット使えるかな。「使えるっしょ」

「じゃあ11時半に出発しよう、ちょっと泊まり客に飯作らないといけないから」わかった。何から何まですみません。

11時半。ジョエル来ない。

んあーー今すぐにでも駆け出したい抜け出したいむき出したいこの気持ち。

12時すぎにようやく来てくれ、とっても身軽な荷物を背負い空港へ。さあ、今度こそマリンドゥケとお別れだ。

空港に到着、「うん、飛行機きてないね。」・・・。しかし昨日とは何かが違う。車がある。人がいる。職員がいる!

倉庫に毛が生えた空港のチェックインカウンターというよりも、宅急便屋さんの受付のようなところで、かくかくしかじか昨日の嵐で乗られなかったクチで・・・と説明する。「ホールドオン。」ちょいとお待ちと

なにやら周りの人から情報を得たジョエル「うんとね、今日はもともと今日の日付で予約してた人で満席らしいよ。その上ジャミみたいに昨日乗られなかった人達がいるから・・・席ないと思うって・・・。」

席ないと思うって

そ、そうか。じゃあ仕方がないボートで帰るっきゃなかろう。まあひとまずはホールドオンの回答を待とう。

んが、スタッフがホールドをオンしてから一向に自分の予約状況を確認している素振りを見せないので、今一度急き立てる。思い出したかのように予約番号と名前をメモにとり、メインオフィスに連絡をとっている。

この空港に予約状況を確認できるシステムはない。宅急便の受付の裏側でパソコンをかたかたいじっているのかと思いきや、あ先生これ出席簿?と思わず手を挙げてジャミラ来てますと答えたくなるようなアナログな帳簿を鉛筆と消しゴムをもってして操っていた。

ねえやっぱEチケットって、プリントアウトしといたほうがいいかな?と少し心配してジョエルに二回ほど質問した自分がちょっと恥ずかしい。

しかしなかなかメインオフィスからの回答が来ない。ねえ、そんな焦らさなくていいから、乗れるか乗れないかだけ教えてよとっとと。もう焦らされるのはごめんなんだ。

電話がかかってきた!スタッフが何やらタガログ語でしゃべっている。少し笑みを浮かべている。え、どうなの。

その後、ジョエルとスタッフもタガログ語でわさわさっと会話。


え、どうなの!!!


「ラッキーユー。乗れるって。」ヤターーーーー!!!「はいどうぞ、搭乗券をお渡しします。」

なんじゃこの頼りない手書きの搭乗券!!でもね、いいの。ええんや。ええんやで。わし、搭乗券もろた!!!

ありったけのありがとうをジョエルに告げ、来年また日本で会おうなとハグをして別れ、待合スペースへ。一応手荷物検査も行われたがバッグを開けてチラ見でおうけいだった。爆弾持ち込み放題。

ここまでくれば安心だ。予定より一時間遅れたがかまやしない。私は、搭乗券を持っている。すみません奥さん、僕、搭乗券を持っているんですよ。

ジャミラ!  

マニラから飛んできた、ZEST AIRという航空会社の、緑とオレンジ色の機体がついに姿を現した。荷物を積み込み、60席に満杯の乗客も乗り込み、いざマニラへ。

さようならマリンドゥケ。青く透き通った海も、色鮮やかな魚も見られなかったけど、19年ぶりの大洪水を見ることができたよ。ありがとう。きっと忘れない。忘れたくても忘れられないこの歯痒く切ない一連の出来事。


小一時間でマニラに到着し、国際線ターミナルへ移動。某ジェットスターに今朝乗られなかった理由等々を説明しに。が、ここにはオフィスがなく、チェックイン時にカウンターが開けられるのみとのことで、別のオフィスのスタッフが電話をかけさせてくれた。

あの、今朝東京に発つ予定だったのですが嵐に巻き込まれ乗ることができませんでした。航空券を日付変更扱いにすることはできますかね?それとも全く新たに買いなおさなければいけないでしょうか。「ちょっとお待ちくださいね。確認します。」

「アイムソーリー、やはり、払い戻し不可のチケットなので、全くもって新しいチケットを買わなければいけないようです。」そうですか、じゃあまたオンラインで予約すればいいのですか?

「このまま電話で承りますよ。」とのことなのでそのまま購入。完了。

電話を貸してくれたスタッフに例を言う。やっぱり払い戻し不可だったというと、「ジェットスターですからね。」と笑顔で返された。アハ

ようやく帰国の目途が立った。よし、ではそれまで街へと繰り出しましょう。なんせ、荷物が少ないものですので。

空港近くにSMという巨大なモールがあるとジョエルに聞いていたのでそこを訪れてみることに。タクシーで200ペソ(約380円)位と言っていたが、どうにかすればバスで行かれるはず。と尋ねてみると、「バクラランまでいって、そこから黄色いジムニーに乗っていけばSMだよ」とのこと。

言われるままに空港外のローカルバスをひっつかまえて、これはバクラランへ向かいますか?「ハハ、いくよ」何故か集金係の青年に微笑まれた。乗り込む。

念のため、隣にいた乗客にも、バクラランまで、大体どれくらい?と再確認。「15分ぐらいよ」よし。

夕方のラッシュ時で混雑していたが、本当に15分位で到着。集金青年が「バクラランやで」と教えてくれた。降りるとすぐ目の前に、「SM行き」と書かれた黄色いジムニーを発見。なんと簡単な!

つくづく、どこでも英語が通じちゃうフィリピンにありがたみを覚える。

噂のSMに到着。ぎょ・・・巨大。近隣の若者やファミリーがこぞって集っている。とりあえず軽く散策をし、屋台でケバブロールと、ブコというココナッツジュースの類とマンゴーをミックスしたシェイクをいただき、モールの内部へ潜入する。

ジャミラ!  
何故か花火があがっていた

まあ、どこの国へ行ってもモールはモールだ。同じようなセレクトショップやらグローバルスタンダードな店が軒を連ねている。エアコンもぎゅんぎゅんに効いている。

スーパーで軽く土産物を買い込み、ネットカフェでEチケットをプリントアウト(格安航空会社の国際線なんかは、プリントしたEチケットを持っていないとペナルティ的に別料金を徴収されることもあったりなかったり)。

適当なレストランでピザとパスタを食べ、クリスピーなんたらとかいう有名なドーナツチェーン店で残ったペソをどばっと使い、ホットコーヒーとウィフィーを楽しみ、夜22時過ぎ、空港へと舞い戻る。

これまた簡単に空港直行のバスをひっつかまえることができた。12ペソ(約20円)。

出発フロアにベンチを発見、トイレで歯磨きと洗顔、着替えを済ませ、この日記をタカタカとしたため、アップロードするに至る。

あとは朝までここで不貞寝をかまし、飛行機が予定通りに飛んでくれさえすれば、この旅も終わりだ。

最初から最後までトラブルだらけであった。短期間でこれだけのトラブルに巻き込まれることは、我ながら稀だ。やはり、短期間で旅なんてするものではないという思し召し的何かととらえることにする。

もう短期間での一人旅はすまい。ということは、長期間、はいそうなります。そしてもう、雨季と知りながら離島を目指すことはすまい。







では、オススメの雨季の島あったら教えてね。





ウィフィ満喫度ナンバーワンのフィリピン、これにておしまい。