歩いても 歩いても 樹木希林 | ジャミラ!  

歩いても 歩いても 樹木希林




ブルーっライトっヨコっハマ~

の一節からこのタイトルがきていたとは。いしだあゆみめ、やるな。

「誰も知らない」やCoccoを追ったドキュメンタリー「大丈夫であるように」の是枝監督作品。

ややー原作脚本も全部一人でこなしとんだ。大したことです。

好きな役者さんが粒ぞろいなので借りましたよ阿部寛さん、YOUさん、夏川結衣(死国の)さん、

原田芳雄さん、そして、樹木希林さん。やたらさん付けで逆に馴れ馴れしいおれ。

小さな町の開業医として家を築き上げた父、青年を助けたために死んでしまった長男、

夫と死に別れ、再婚した子持ちの女。そんな女を嫁にもらった次男、二世帯住宅を作ろうと目論む長女

ぐうたらした長女の夫、子供たち。

どこにでもありそうな、色々あるとある家族。

本人のいないところでしか本音を語らない、だからそれが本音じゃなくて陰口になる。

観ているのが嫌になるほど日本全国、もしくは世界中の家庭で巻き起こっているであろうこの感じ。

うちなんかもろこんなんやもんね。

おれだって何言われているか分かったもんじゃない。気にもしないけれど。

人間て、本当にじめじめした生き物なんだねえと思い知らされました。

そうならないよう、実直に生きたいねえと思わされました。

いやしかしまっこと皆上手。自然すぎて本当にどこかの家庭を覗き見ているようでした。

音楽はそうかなー、そうかなーと思ったらやっぱり出ましたゴンチチ。あのアコギサウンド。

ネタバレになるのだけれど、最後の「数年後」の場面、個人的に不要だった、ないほうが良かった。

あの場面をもってして、「生きているうちにできることをしなければいけない」と伝えたかった

のかどうかは監督に聞かなければ分かりませんが、あえてそれをなしで、坂道を歩く

父と母の情景を最後にしておいてほしかったなあ。その方がその後の展開が観た人の好きなように

できるから。好き勝手に妄想できるから。妄想大好きだから。

いやあ、でも良質な映画でございました。今回借りたDVD全部はずれなかったね。

テレビが変わるだけでこんなにも映画鑑賞が楽しくなるなんて。単細胞だぜおれ。